東京都千代田区と千葉県船橋市の
税理士法人、司法書士・行政書士事務所TOTALの
高橋寿克です。

私は、典型的なベンチャー企業の社長タイプ(中小企業のおやじ)で、
熱く、はっきりとものを言い、感情の起伏が激しい
(年齢とともにだいぶ我慢することを覚えましたが)。
直線的なコミュニケーションを好み、物事の本質を直感的に捉えること、押しの営業が得意だ(と思う)。

東京本部長の沓掛税理士は、大企業(金融)出身だ。
金融機関の長い労働時間・厳しいノルマの中で税理士試験を合格している努力家で、開発、企画、営業教育を長く行ってきており、知的・ていねいで、どちらかというと引きの営業が得意だ。

同じ開成高校出身なのに、
私が泥臭く、彼がスマートなのは出身大学(早稲田大学と一橋大学)や、その後のキャリア(私は中小税理士事務所の叩き上げ)の違いかもしれない。

企業経営をしていると、問題は実にたくさん、次から次へと出てくる。
また、経営者は、何を見ても何をしても仕事から頭が離れないので、次から次へと新しいアイデアもでてくる。

そんなとき、私は沓掛本部長に話しかける。
気まぐれで、脈絡がない、生煮えのアイデアや投げかけに対して、彼はきちんと追いついて話を聞いてくれる。気を使った控えめな言い方で、しっかりと一つ一つのリスクを計算してその場で意見をくれる。
私の話はあちこちに急に飛ぶし、そもそも新しいアイデアなんて半分以下しか当たらないのだから、話についてきて正しいリスク計算をするのはかなり大変だ。
彼のさらに、すごいところは、戦略レベルで投げかけたアイデアを、翌日には戦術レベルに落とし込むためのシステム作りやデータ作成作業を開始していることだ。
頭脳明晰で、緻密で実行力もある彼のような参謀を持つことは、経営者として実にありがたいことだと思う。

参謀といえば、
先日、ある問題に悩んできるときに、大学院に通学している若手スタッフY君に、
「経営学の教科書レベルの知識ですが」と言われながら、重要なヒントをもらった。
(TOTALではトップがスタッフに教えてもらうことは日常的です)

叩き上げのベンチャー経営者である私には、実務的な知識・知恵はあっても、体系的な学問として、MBAレベルの経営学の勉強が不足しています
(一応、政治「経済」学部出身なので、お恥ずかしいのですが、学生時代に何か「経営」の役に立つことを習った記憶はありません。聞く側の能力・意識の問題かもしれません)。
このため、時間が空くと、中国の古典や、アメリカの経営学の本(これらは、流行のハウツー本よりも、よっぽど優れた人類の英知だと思う)を読もうとするのですが、悲しいかな、なかなか言うほど読めないのが現状です。
今回は、せっかくなのでY君に、教科書レベルの良い本を推薦して欲しいと依頼しました。
彼は、自分の知識の中で中途半端な答えを出す代わりに、大学院の岩崎勝彦先生に依頼して一冊の本を推薦してもらいまた。
先日読み終えましたが、これが問題の解決にどんぴしゃで、「経営管理」の教科書としても実にすばらしく、うちの中間管理職に読んでもらうべく大量に追加発注しました。
岩崎先生、ありがとうございました。
Y君のものごとを分析し伝える能力が適切だったので、大学教授が当社の参謀として機能したともいえるでしょう。

この方法を取れば、社内に適切なリソースがなくても、外部の専門家や人類の英知を利用できるはずです。
問題の所在を把握し、その原因の分析さえ出来てしまえば、解決そのものは今まで考えていたより容易なのかもしれません。

「税理士」という仕事の本質は、中小企業・ベンチャー企業の経営者のための、外部の専門家として「参謀」になることなのかもしれません。
経営の生の数字をきちんと分析し、専門知識や技術・経験を生かして、社長の良き参謀として、お客様の成長のお手伝いをすること、
これこそが税理士法人TOTALの存在意義なのでしょう。


〜あなたと共に成長したい〜