GWに入り、いろいろなことを考えています。

税理士として40代も半ばになり、100人に近づく士業事務所を経営し、
たくさんのお客様、たくさんのスタッフにも恵まれています。
開業以来ずっと赤字が続いていた業績も、ここ2年は黒字基調ですし、
足元も順調にお客様が増えてくれています。

ただ、何か違う、何か足りないという思いは日に日に感じて、おそらく、変わらなくてはいけないところに来ているのでしょう。

お客様は、
・20代・30代の熱意あふれるお客様、
・40代・50代前半で確実に成長したいお客様やマイペースに安定させたいお客様
・50代後半以上で、次の世代に確実に移行したいお客様、体力に合わせてハッピーリタイアメントを考えるお客様
中小企業経営者に加えて、資産家、医師…

会計人・スタッフも
 ・資格を目指す人、家庭との両立を目指す人、
 ・有資格者で稼ぎたい人
 ・中年以上でマイペースで仕事をしたい人

もちろん、これ以外にもいろいろなお客様・スタッフがおられます。

それなのに今までは、それを1つの同じタイプ、同じ型として接していた面があります。
業務の標準化、情報の共有による品質の向上は当然ですが、
人として最も大切なコミュニケーション、熱意、ていねいさ、考え方の共有が遅れているのかもしれません。
出来てないのは、私自身が人として未熟だからです。

中小企業は250万社、
開業医は10万件、
資産家は相続税がかかる人だけでも年間5万人
会計人は30万人(税理士だけで7万人)
たくさんの問題、不満、不合理を抱えています。
このうちのできるだけ多くの人にとっての問題をきめ細かく解決できれば
熱意と技術で支えることができれば…。
これを解決するのは、今の自分には大変困難な問題なのかもしれません。
ここのところ、このギャップに疲れ無力感がありました。

最近、ライフネット生命の岩瀬大輔副社長の講演を聞きました。
高校の後輩で以前一度だけお会いしたことがあります。
当時から、目が純粋で若さをうらやましく思ったものです。
大きな社会的な問題に、本気でまっすぐ向かっていく努力の素晴らしさ

ジャパネットたかたの高田明社長の話もお聞きしました。
今年、佐世保から六本木に進出しましたが
64歳にしてなお、50年後を目指して頑張る姿、
人生に遅すぎることはないという熱いメッセージ

私は、ここ数年、いったい何をしていたのだろう。
どこに向かって行きたいのだろう。
自分の小ささ、未熟さにうんざりします。

井上靖の「あすなろ物語」という小説を中学時代に読まされました。

明日は檜(ひのき)になろうと願いながら、永遠になりえない「あすなろ」
「ひのきになれないあすなろ」でもいいのではないか
私は、社会のために何ができるのか

昭和の「経営の神様」は、松下電器産業(Panasonic)の松下幸之助氏
(ダム理論で考え方・熱意を伝えるとともに250年先まで緻密に計算していました)

平成の「経営の神様」は京セラ・au(KDDI)の稲盛和夫氏
(アメーバ経営とともに最近では日本航空を再建して脚光を浴びています)

私が人より優れているものがあるとすれば、
お客様やスタッフの現状を分析し、会社やそれぞれの家族についてまで30年先まで予測し考えようとする思いです。
これを生かしつつ、
経営理念、経営計画、緻密な損益計算、そしてそれを支えるコミュニケーションを体系化できないだろうか。

社会の役に立って、平成の次の年号の「経営の神様」を目指したい

もちろん、これがどれだけ無謀なことなのか、馬鹿げていることなのか
しょせん士業事務所なんて「経営」のレベルではないのではないかという思いも私自身の中にありました。
荒唐無稽狂気の沙汰なのかもしれません。

リーマンショック以降、日本の社会には閉塞感・絶望感が広がっていました。

「あすなろ物語」の最終章「星の植民地」は
太平洋戦争末期、いつまで続くかわからない戦争で、どこにもいなくなっていた「あすなろ」が、
戦後の雑踏の中で、気が付けば「いっぱい氾濫」している場面で終わります。

日本も、再び新しい未来を創りに行く時期に来ているように感じます。

一人ぐらい、身の程知らずの「あすなろ」が増えた方が社会は健全なはずです。

長いこと自分を覆っていた霧が少しずつ晴れていこうとしています。