税理士法人TOTALの高橋寿克です。

税理士法人TOTALでは、起業支援やクリニック(医療)の開業支援を行っています。
このため、かなり高い割合で創業融資が必要になります。

地方銀行、都市銀行、日本政策金融公庫とのおつきあいは密接で、
担当者はもとより、支店長とも定期的にお会いしています。

おかげでスムーズに融資支援を行えるので、
お客様には大変喜ばれています。

通常の融資は、決算書の数値による評価が8割を占めます。
このため、会社は銀行に評価される業績を上げる必要があります。
(TOTALではそのポイントを外さないようにお客様をご支援しています)

これに対して創業融資は、まだ事業実績がないので
「創業計画書」というペーパーの「作文」をもとに融資をすることになります。
(これは、国家による新規事業育成政策です)
起業は、残念ながら失敗するリスクも高いので、
創業計画書はじっくり見られます。
起業家が自分で持ち込むと残念ながら融資が通らないことも多いです。
税理士法人TOTALは、ノウハウが蓄積されているのでかなり高い確率で融資が実行されます。
昨日も、感謝のお電話をお客様からいただきました。
この仕事をしていて良かったな と思う瞬間です。

税理士法人TOTALには、地方銀行、都市銀行のOBは多数在籍しています。
金融機関出身者だけで20人くらいはいます。
ただ、日本政策金融公庫の出身の方はいません。

先日、初めて日本政策金融公庫OBの方にご応募いただきました。
3か所の支店長を歴任なさり、その中には首都圏の大型店もありました。
直近は、再雇用で融資審査の窓口担当をしておられました。
即戦力ですぐにでも来ていただきたい方で、内定を出したのですが、残念ながら辞退されてしまいました。

理由は…

創業融資を手伝う自信がないというようなことでした。
彼は、創業融資が焦げ付かないように、不適切な方を落とすのが仕事でした。

私たち税理士法人TOTALは、
まだ事業についての頭の整理がご自身でもできていない起業家の方に事業の内容を本人に代わって数値化し、整理し、
事業計画を作成するだけでなく
事業そのものがうまくいくのをお手伝いするのが仕事です。
専門的なサービス業として、日本の起業そのものを支えようとしているのです。

その難易度と立場の違いに公庫OBの方はしり込みをなさったようです。
何も、我々は、焦げ付きそうな融資を無理に通そうとか、
コンプライアンスに反することをしようとかいう意図はありません。
事業化するのが難しい案件はお断りすることもありますし、
融資の可否の判断はもちろん金融機関に委ねます。

今回は縁がなくて残念でしたが、
日本政策金融公庫の定年組の中に、
我々が、そして社会が必要としている人材が埋もれているということを知ることができました。

年金の受給を制限されない時短でかまいませんし、
労働時間はご希望に添えるよう配慮します。週2日でも3日でも構いません。
就業場所も、首都圏なら10拠点ありますので柔軟に対応いたします。
キャリアを生かした再就職を希望する日本政策金融公庫の融資担当経験者のご応募をお待ちしています。

実は、日本政策金融公庫の支店長に人材紹介を依頼しました。
本部にお声がけいただいたのですが、
特定の民間企業(会計事務所)に再就職を斡旋することはできないそうです。
半官半民の性格上「天下り」規制がされているようです。

文部科学省の組織的な天下りが問題になっているだけにやむをえません。

そういえば、私たちのころは憧れの職場だった
「財務省のキャリア(高級官僚)」は今の東大生には人気がないそうです。

開成 → 東大法学部 → 大蔵(財務)官僚 → 国会議員 → 大臣
 は、元開成健児なら一度は考えたんじゃないかな。

ついに、数年前に都内の御三家(私や沓掛税理士の母校 開成高校、麻布高校、武蔵高校)、筑駒のOBが一人も入省しなくてニュースになっていました。
ちなみに私の同期は開成から2人大蔵省(現在の財務省)に入省したと記憶しています。
天下国家のために今も頑張っていることでしょう。

官僚の再就職をあっせんする機関はほぼ機能していないようです。
不正防止、天下り批判はもちろん理解しますが、
せっかくの優秀な能力をきちんと生かせるようにしないと国家的損失です。
官僚を続けている友人は優秀な、真面目な人が多いですし、大いに尊敬しています。

その話は別の機会で。