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税理士の高橋寿克です。

私は会計事務所に2ヶ所勤務してから独立しています。
恩師と呼べる税理士の先生が二人います。
どちらの先生にも大変感謝しています。
お二人には結婚式にも出席していただきました。
実は仲人は二番目の事務所の所長ご夫婦です。

最初の事務所のY先生は、税理士として千葉県一番の利益を上げていました
(個人所得約1億円超、納税額で4000万円)。

ほぼ全員生え抜きのスタッフが長期にわたって安定して働いておられました。
当時50代の先生でしたが10年勤務は当り前、
15年以上勤務の方も4、5人おられました。

2ヶ月目から一人で外回りをし、面白い仕事を4年半にわたりさせていただきました。
中小企業の「会計」に強く、教科書に載っていない数字の本当の見方を教えていただきました。
また、業務の水準に非常に厳しく、標準化が徹底され
「きれいで正確な決算書」を作ることにもこだわっておられました。
これは他のどの先生よりも「美しい」ものを作っておられました。
その後の経験でも最高レベルだと思っています。

今日の当事務所の基礎技術の相当程度はこの時代に教えていただいたものです。
先生をまねよう、先生に認められよう、先生の先回りをしようと努力したものです。
私は自分では勝手にY先生の1番弟子だと思っています。
先生は笑うかな?

直接、先生にほめられた記憶はほとんどありません。
お客様の前でもよく怒られました。
でも、本当は私の仕事振りを誰よりも認めてくれていたこと、
お酒の席で本当に気の許せる人に対しては影でほめていただいていたことはお聞きしています。

生産性の高い事務所で、一人当たりの確定申告は100人、それも確定申告初日の2月16日に7割以上提出していました。

「上司の悪口」はサラリーマンにつきものですが、会計事務所は上司との距離が近いだけに特にひどい職場です。
職員は残念ながら所長の悪口で盛り上がっていました。
表面的なだらしなさ、言葉遣い、人当たり、体型
(何か今の私とほとんど同じで身につまされます)、
所長の人格を否定する職員も多くいました。
経営者、税理士としての先生を見てきた私には、
他の職員の考え方には強い違和感を覚えたものです。
弱さや欠点を含めて私はY先生が好きだったのだと思います。

私は所長の悪口を言う代わりに
何故所長はそうする必要があるのか考えました。
これによって経営者の気持ちがわかるようになり
今日、大変役立っています。

もちろんここまで来た方ですから優れた経営者でした。
一人一人のこと、全体のことを先々まで考えておられました。
表面的にはきつい言葉の中にも暖かさがあって、私は仕事上の「父親」とすらおもっていました。
後継者がいない事務所だったこともあり、残って跡を継ごうと思ったこともあります。
おそらく自分と同じタイプの人間だと感じていたのでしょう。

定着率は相当良い方でしたが、私の退社時には若干職員数は減少していました。
優れた個人事務所とはいえ、高齢化の波が押し寄せ始めていたのかもしれません。

その後、疎遠になってしまいました。
今なら当時以上に先生の寂しさ、つらさがわかります。
ときどき、特に精神的に弱くなっているときに
お酒が大好きなY先生と飲みたくなることがあります。

きっと
「高橋君、相変わらず顔が悪いねえ、君はまだまだだよ」
と叱ってくれるのではないかと…。


この話は
会計事務所の転職 <会計事務所勤務時代2>へと続く

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追記 2012年6月
 
Y先生と15年ぶりにお酒を飲みました。
同じ市内での開業ですので、今まで遠慮があってなかなかお声掛けできませんでした。

先生は、71歳にして10人の部下を抱え、一線で前向きに税理士業務をなさっています。
頭が下がります(私はその年齢になる前に引退したいですが)。

私の独立後の頑張りを喜んでくれて、長い時間、2人で飲み続けました。
先輩経営者・税理士としての知恵をいくつも教えていただきました。

いつまでたっても子は親には勝てません。
8年後の開業50周年を楽しみにしています。
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